
11歳以上では3割、15歳以上では6割の犬猫に、脳の認知機能低下を示唆する症状が認められることがわかっています。平均寿命が延びてきたことで今後、認知症の犬猫の介護をするご家庭は増えていくでしょう。介護生活の中で生じる、心配だな、困ったな、限界だな、は抱え込まずに相談してください。一緒に解決策を考えていきましょう。
認知症とは?
認知症とは、脳の認知機能が弱ることで行動や性格に望ましくない変化がおこり、日常生活に支障をきたすことをいいます。
認知症の正式名称は「高齢性認知機能低下症候群」といいます。「症候群」という言葉が示すように、認知症の症状はいろいろです。
【認知症を疑う症状】
・トイレを失敗する
・怒りっぽくなる
・いうことをきかなくなる
・コミュニケーションがとれなくなる
・できていたことができなくなる
・よく知った場所で迷子になる
・隙間に入り込んで動けなくなる
・徘徊する
・意味もなく吠え続ける
・夜鳴きする
これらの症状が1つでもあてはまる場合、脳の認知機能低下が疑われます。認知症の場合、これらの症状が進行性に悪化し、次第に普通の生活を送ることが難しくなっていきます。

早期発見の大切さ
「なんとなく変だな」と感じる初期段階で気づいて対処できると理想的です。しかし、軽度のうちは「歳のせいだ」「仕方ない」と見過ごされがちです。
重症化して「夜通し鳴き続けて動物も人も眠れない」といった深刻な状況になってから病院を受診しても、治療効果は限られてしまいます。どんな病気にも共通しますが、早期発見と早期介入が最も効果を発揮します。日常の小さな変化にアンテナを張り、「なんとなくの違和感」を放置しないこと。ここがとても重要です。

もしかして認知症?と思ったら
認知症を悪化させる最大の要因は加齢であり、歳とともに弱っていく脳に対し適切な栄養を送り届けることが、認知症の進行を抑制することがわかっています。
① 食事・サプリメント
脳の細胞が傷つき壊れるのを防ぐ栄養素や、脳の働きをよくする栄養素、不安感を解消させる栄養素を、食事やサプリメントで取り入れていきましょう。とくに抗酸化物質は認知症の発症リスクを下げることが証明されているので積極的に補給することをお勧めします。
【推奨される栄養素】 各種抗酸化物質・DHA・EPA・ 中鎖脂肪酸・フォスファチジルセリン・コエンザイムQ10・プラセンタ・アルファカソゼピンなど
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② 適度な運動と五感の刺激
血液の流れがよくなると脳に酸素や栄養が届きやすくなります。嗅ぐ、聞く、見る、触れるといった刺激は、脳を元気にしてくれます。疲れず楽しめる範囲での運動や遊びを日々の生活に取り入れていきましょう。散歩はもちろん、知育トイを使って室内で遊ぶのもお勧めです。心臓や関節の病気で運動制限が必要な場合は、マッサージで血液の流れをよくしてあげるのも効果的です。
③ 生活環境を整える・失敗を叱らない
トイレを失敗するならばトイレの形や設置場所を変える、転びやすいなら滑り止めマットを引く、目が見えにくければ家具の配置を変えないなど問題にあわせた対策をとり、生活しやすい環境を整えましょう。認知症の動物はトイレの失敗など、生活上のルールを守れなくなることがありますが、わざとではなく機能的にできなくなっている状態なので、失敗を叱らないでください。できないことを責められたり、生活しにくい状況が続くといったストレスは、脳に悪い刺激を与え、認知症を悪化させます。
④ 薬物療法・併発疾患の治療
重度の場合は、神経伝達物質の減少による不安や不眠、学習能力の低下などを薬でコントロールすることがあります。また、痛みや不快感を伴う他の病気があると、脳へのストレスが増し症状が悪化します。そのため、併発疾患の治療も重要です。

総合的なケアを
①〜④のどれかを選ぶのではなく、併用して体と生活の両面から整えていくことが大切です。必要な対策は、症状の種類や程度、家庭の状況によって異なります。
また、「認知症だと思っていたら別の病気だった」というケースもあります。少しでも気になることがあれば、動物病院で相談し、総合的な対処法を検討しましょう。

さいごに
できる限りの対策をとってみても、進行性に悪化していくのが認知症の辛いところです。人の認知症でしばしば問題になる「介護疲れ」という状況は、認知症の動物を抱えるご家庭にも当てはまることです。
家族のことだから自分でなんとかしなくては、と抱え込むことで、心身を病んだり動物との関係性が悪化してしまっては、お互いに悲しい思いをします。
長い年月を一緒に歩んできた「うちの子」と前向きな関係性を維持していくためにも、困りごとは抱え込まずに家庭内や介護経験者、病院に相談し、よりよい解決策を探していきましょう。









