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山本由能(ペットフーディスト、ペット栄養管理士、犬の食事療法上級インストラクター師範)

「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」

 

今回ご紹介するのは、春の陽ざしが強まってくるこの時期にぴったりの、緑鮮やかな野菜と、脂質が控えめで良質なタンパク源である鶏ささみを使った、見た目も栄養もバランスの良い一品です。

ブロッコリーやアスパラガスなどの色とりどりの野菜は、ただ彩りを添えるだけでなく、抗酸化作用や水分代謝をサポートする栄養素も豊富。季節の変わり目にも体にやさしいレシピとして活用いただけます。

野菜の魅力や与えるときのポイントも含めて、ペット栄養管理士の山本が解説します。ぜひ、おうちの愛犬にも季節の恵みを感じるごはんとして、お試しくださいね。

色鮮やかな野菜とクリルオイルのメリット

日差しが強くなり始めると紫外線によるダメージが気になります。また気温上昇でも体調を崩さないためには、水分摂取を意識するなど体の内側からのケアも大事になってきます。

今回のレシピでは、ブロッコリー・ズッキーニ・アスパラガスといった緑の野菜に、にんじんフレークで作ったやさしい甘さのソースをかけました。

🟩 緑の野菜の魅力

今回使用したブロッコリー、ズッキーニ、アスパラガスには、見た目の鮮やかさだけでなく、健康をサポートする栄養素がたっぷり含まれています。

・ブロッコリー:抗酸化作用のあるスルフォラファンやビタミンCが豊富。免疫サポートに◎

・ズッキーニ:水分が多く、消化にもやさしい。βカロテンも豊富です。

・アスパラガス:アスパラギン酸で疲労回復サポート。

これらの野菜に共通しているのは、カリウムが豊富なこと。カリウムは、体内の余分な水分や老廃物の排出をサポートしてくれるミネラルです。

気温がぐんぐん上がるこれからの季節は、水分補給が大切ですが、古い水分を体外に出し、新しい水分と入れ替えることも理想的。そのサポート役として、カリウムの多い野菜はおすすめです。

 

🧡 にんじんソースで目や皮膚の健康維持

にんじんにはβカロテンが豊富に含まれており、体内でビタミンAに変換されて利用されます。ビタミンAは、主に目や皮膚、粘膜の健康維持に役立ち、これらは外部環境から体を守るバリア機能を担っています。

特に春から夏にかけては紫外線が強まり、皮膚や目への負担も増える時期。こうした季節の変化には、食べ物からのケアも取り入れてあげたいですね。

 

💧あったら加えたいクリルオイル

さらに、もしご自宅にクリルオイル(オキアミ由来のオメガ3脂肪酸)などがあれば、ほんの少し加えるのもおすすめです。野菜に含まれる脂溶性ビタミンの吸収率を高めてくれたり、オイルそのものにも、皮膚や被毛の健康をサポートしてくれる働きが期待できます。

愛犬用ささみと彩野菜レシピ

■材料

 

・野菜フレーク にんじん https://petpro.jp/product_1008/ 3g

・ささみ 50g

・ブロッコリー 20g

・アスパラガス 10g

・ズッキーニ 10g

・オートミール 20g

・すりゴマ 1g

・クリルオイルカプセル 1粒(あれば)

 

※上記のレシピは体重4kg成犬の半日分のカロリー(およびタンパク質量)相当量です。与える際は愛犬の適量を与えましょう。

カロリー(全量):およそ150kcal(材料全量)

 

 

■作り方

①小鍋に水300cc(分量外)とささみを入れて火にかけます。沸騰したら中火にして5分ほどでしたら火を止め、ささみを取り出します(ささみの太さによっても変わるため、火が通ったかどうかささみをほぐして確認してください)煮汁は使うのでそのまま置いておきます。

②野菜を切ります。野菜を食べなれてない愛犬の場合は、できるだけ細かく切るといいでしょう。

③①の煮汁をオートミールに大さじ5杯、にんじんフレークに大さじ3杯加えてふやかします。

④①の鍋に③の野菜を入れて火をかけ、やわらかくなるまで煮ます。

器にオートミール、ほぐしたささみ、茹でた野菜を盛り、③のにんじんフレークをよく混ぜてからかけます。最後にすりゴマとクリルオイル(あれば)を垂らしたら出来上がり。

 

■与える量(給与量)の目安やアレンジ

今回のレシピは、体重4㎏の半日分の平均的なカロリー量(およびタンパク質量)で作っています。脂質はトッピングのクリルオイルの微量なものくらいなので、若くて活発なタイプの子には少し物足りないことも。

そんな場合は、野菜をオリーブオイルなどで軽く炒めたり、オートミールの代わりに白米を使用したりすることで、自然なかたちでカロリーアップができます。

また、主菜のささみを豚バラ肉や鶏モモ肉に置き換える方法もありますが、ささみと同じ重量ではタンパク質がやや不足しがちです。目安としては、豚バラ肉ならささみの約1.6倍、鶏モモ肉なら約1.2倍の量が必要になります。全量を一度に置き換えるのではなく、ささみの一部を脂の多い部位に変えて様子を見る方法がおすすめです。

体格や体調、活動量に応じて調整してあげてくださいね。

さいごに

気温が上がってくると、愛犬たちもなんだか元気に動きたくなるようですね。私自身も、少しずつ散歩の時間を長くするようになってきました。

余談ですが、散歩が長くなるにつれ気になるのは、自分のお肌への紫外線ダメージ。最近は、ビタミンCを朝と昼に分けてこまめに摂るようにしており、イチゴやキウイ、パイナップルなどを意識して食べています。
ちなみに柑橘類には“紫外線と反応しやすい成分(ソラレンなど)”が含まれるため、摂るなら夜が安心と言われています。

こうして栄養について少しずつ知ることで、愛犬にも自分にも、毎日できる工夫が増えていきます。今回の内容が、みなさんと愛犬との暮らしに少しでも役立てばうれしいです。

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山本由能(ペットフーディスト、ペット栄養管理士、犬の食事療法上級インストラクター師範)

「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」

 

牡蠣には自然食材で摂り入れることが難しい「亜鉛」が豊富です。真牡蠣は寒い時期が旬ですが4月まではおいしく食べられますので貴重な栄養素を愛犬にもぜひ与えたいものです。といっても、肉の代わりに牡蠣をたっぷりというのは、食べなれない食材という点でも不安要素がありますから、豚肉など別の肉類と一緒に牡蠣を少し加えるという与え方がいいでしょう。

今回ご紹介するレシピは、お好み焼きの具材として牡蠣を使いました。牡蠣を与えるときの注意を含めて、ペット栄養管理士の山本が作り方を説明します。ぜひ参考になさってください。

犬に牡蠣を与えても大丈夫?

牡蠣は、犬にとっても栄養価の高い食材のひとつです。特に、自然の食材から摂取しにくい「亜鉛」が豊富に含まれており、免疫力の維持や皮膚・被毛の健康をサポートします。また、鉄分やビタミンB12も含まれており、貧血予防やエネルギー代謝の向上にも役立ちます。

ただし、与え方には注意が必要です。犬の食性として貝類をたくさん食べるということはありません。また、生の牡蠣には細菌やウイルスが含まれている可能性があるため、愛犬に与える際には必ず十分に加熱しましょう。加熱することで食中毒のリスクを減らし、安全に与えることができます。

牡蠣をスーパーなどで販売されているものは、生食用と加熱用の2種類があります。それぞれの特徴として、生食用は浄化処理が施されているため、細菌数が抑えられた状態で販売されています。風味は薄くなる傾向があります。一方、加熱用は浄化処理を行わないため、風味がしっかりしていますが、生では食べられません。また、どちらも常温で放置すると食中毒の原因となる菌が増えるのは同じです。生肉の取り扱いと同様に注意しましょう。切る直前まで冷蔵庫に入れておく。切ったらすぐに加熱調理しましょう。

また、牡蠣は貝類の中でも比較的柔らかい肉質ですが、初めて与える際は少量から試し、体調に問題がないか様子を見てください。特に胃腸が弱い子やアレルギーの可能性がある場合は、注意してください。

愛犬用牡蠣のお好み焼きレシピ

■材料

 

・野菜フレーク じゃがいも https://petpro.jp/post-16861/ 5g

・豚モモ肉(脂身は少し除く) 30g

・牡蠣 1/2個

・レンコン 20g

・キャベツ 13g

・ホウレンソウ 7g

・乾燥小魚(イワシ) 2

・太白ゴマ油(植物油など) 小さじ1/2

・イチゴ 1/3個

 

※上記のレシピは体重4kg成犬の1/3日分のカロリー相当量(たっぷりめ)です。

与える際は愛犬に合った適量を与えて下さい。

 

カロリー(全量):およそ120kcal(材料全量)

 

 

 

■作り方

①キャベツは線切り、豚肉・牡蠣・ホウレンソウは粗みじん切り、ホウレンソウは切ったあとに水につけておきます。レンコンはすりおろします。

※牡蠣や豚肉は常温で放置しないように注意してください。

②ホウレンソウを絞って水気を切り、①の材料とじゃがいもフレークと乾燥小魚を手で細かくつぶして一緒に混ぜます。

③フライパンに油をひいて、豚肉と牡蠣をしっかり炒め、上に②を乗せて焼きます。すぐに焼けるので弱火で形を整えながら焼いてください。4等分を目安に分けて焼くといいでしょう。

冷ましてイチゴを添えたら出来上がりです。

 

 

■与える量(給与量)の目安やアレンジ

今回のレシピでは、タンパク質量を体重4㎏の1/3日分の量ですが、カロリーは比較的多めです。カロリーを減らしたい場合は、豚肉の脂身を多めに取り除いたり、豚ヒレ肉を使ったり、炒める際の油をごく少量にする工夫をしたり、一日分の食事量の中で調整してください。

こげつきにくいフライパンやフライパンに敷いてこげつきにくくするアルミシートの利用、またはクッキングシートを使ってオーブンで焼いてもいいでしょう。

特に今回は粉類を使っていないので焼き固めるのが少し難しいです。カロリーは少し増えますが、小麦粉や片栗粉を振り入れると焼きやすくなります。

牡蠣が手に入りにくい場合は、鶏レバーなどをほんの少量使うのもおすすめです。牡蠣ほど豊富ではありませんが、鶏レバーにも亜鉛が含まれています。牡蠣と鶏レバーは、どちらも鉄分や亜鉛、ビタミンB群が豊富なので栄養価では似た特徴を持っています。何より愛犬たちが好物の素材でもあるので、犬用商品でも数多く販売されています。手軽な鶏レバーを使ってお好み焼きにトッピングしてもいいですね。

さいごに

牡蠣を正しく調理すると貴重な亜鉛が摂れます。最近では乾燥した牡蠣のおやつやふりかけの商品も出てきましたが、旬の新鮮な素材を使うのが手作りの楽しみのひとつです。おいしい時期の牡蠣を使っていろいろアレンジしてみてくださいね。

藤代 茜(ペット家族動物病院瑞穂店 院長)

11歳以上では3割、15歳以上では6割の犬猫に、脳の認知機能低下を示唆する症状が認められることがわかっています。平均寿命が延びてきたことで今後、認知症の犬猫の介護をするご家庭は増えていくでしょう。介護生活の中で生じる、心配だな、困ったな、限界だな、は抱え込まずに相談してください。一緒に解決策を考えていきましょう。

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認知症とは?

認知症とは、脳の認知機能が弱ることで行動や性格に望ましくない変化がおこり、日常生活に支障をきたすことをいいます。

認知症の正式名称は「高齢性認知機能低下症候群」といいます。「症候群」という言葉が示すように、認知症の症状はいろいろです。

 

【認知症を疑う症状】
・トイレを失敗する
・怒りっぽくなる
・いうことをきかなくなる
・コミュニケーションがとれなくなる
・できていたことができなくなる
・よく知った場所で迷子になる
・隙間に入り込んで動けなくなる
・徘徊する
・意味もなく吠え続ける
・夜鳴きする

 

これらの症状が1つでもあてはまる場合、脳の認知機能低下が疑われます。認知症の場合、これらの症状が進行性に悪化し、次第に普通の生活を送ることが難しくなっていきます。

 

早期発見の大切さ

「なんとなく変だな」と感じる初期段階で気づいて対処できると理想的です。しかし、軽度のうちは「歳のせいだ」「仕方ない」と見過ごされがちです。

重症化して「夜通し鳴き続けて動物も人も眠れない」といった深刻な状況になってから病院を受診しても、治療効果は限られてしまいます。どんな病気にも共通しますが、早期発見と早期介入が最も効果を発揮します。日常の小さな変化にアンテナを張り、「なんとなくの違和感」を放置しないこと。ここがとても重要です。

もしかして認知症?と思ったら

認知症を悪化させる最大の要因は加齢であり、歳とともに弱っていく脳に対し適切な栄養を送り届けることが、認知症の進行を抑制することがわかっています。

① 食事・サプリメント
脳の細胞が傷つき壊れるのを防ぐ栄養素や、脳の働きをよくする栄養素、不安感を解消させる栄養素を、食事やサプリメントで取り入れていきましょう。とくに抗酸化物質は認知症の発症リスクを下げることが証明されているので積極的に補給することをお勧めします。
【推奨される栄養素】 各種抗酸化物質・DHA・EPA・ 中鎖脂肪酸・フォスファチジルセリン・コエンザイムQ10・プラセンタ・アルファカソゼピンなど

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② 適度な運動と五感の刺激
血液の流れがよくなると脳に酸素や栄養が届きやすくなります。嗅ぐ、聞く、見る、触れるといった刺激は、脳を元気にしてくれます。疲れず楽しめる範囲での運動や遊びを日々の生活に取り入れていきましょう。散歩はもちろん、知育トイを使って室内で遊ぶのもお勧めです。心臓や関節の病気で運動制限が必要な場合は、マッサージで血液の流れをよくしてあげるのも効果的です。

③ 生活環境を整える・失敗を叱らない
トイレを失敗するならばトイレの形や設置場所を変える、転びやすいなら滑り止めマットを引く、目が見えにくければ家具の配置を変えないなど問題にあわせた対策をとり、生活しやすい環境を整えましょう。認知症の動物はトイレの失敗など、生活上のルールを守れなくなることがありますが、わざとではなく機能的にできなくなっている状態なので、失敗を叱らないでください。できないことを責められたり、生活しにくい状況が続くといったストレスは、脳に悪い刺激を与え、認知症を悪化させます。

④ 薬物療法・併発疾患の治療
重度の場合は、神経伝達物質の減少による不安や不眠、学習能力の低下などを薬でコントロールすることがあります。また、痛みや不快感を伴う他の病気があると、脳へのストレスが増し症状が悪化します。そのため、併発疾患の治療も重要です。

 

総合的なケアを

①〜④のどれかを選ぶのではなく、併用して体と生活の両面から整えていくことが大切です。必要な対策は、症状の種類や程度、家庭の状況によって異なります。

また、「認知症だと思っていたら別の病気だった」というケースもあります。少しでも気になることがあれば、動物病院で相談し、総合的な対処法を検討しましょう。

さいごに

できる限りの対策をとってみても、進行性に悪化していくのが認知症の辛いところです。人の認知症でしばしば問題になる「介護疲れ」という状況は、認知症の動物を抱えるご家庭にも当てはまることです。

家族のことだから自分でなんとかしなくては、と抱え込むことで、心身を病んだり動物との関係性が悪化してしまっては、お互いに悲しい思いをします。

長い年月を一緒に歩んできた「うちの子」と前向きな関係性を維持していくためにも、困りごとは抱え込まずに家庭内や介護経験者、病院に相談し、よりよい解決策を探していきましょう。

 

辰野真理子(ペット家族動物病院西五反田店 院長)

排尿は生きていくうえで欠かせない活動です。排尿時にトラブルがあると生活の質も下がってしまいますよね。

今回はネコちゃんのおしっこトラブルの予防に関してご紹介いたします。

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下部尿路の病気とは?

膀胱と尿道をあわせて「下部尿路」といいます。ネコちゃんはこの部分の病気が比較的多く、まとめて「下部尿路疾患」と呼ばれています。代表的なのは特発性膀胱炎や尿路結石で、ときには命に関わることもあるため、日ごろの予防がとても大切です。

 

飼い主さんが気づきやすいサインとしては、

 

・トイレに何度も行くのに少ししかおしっこが出ない

・血が混じった尿が出る

・トイレ以外の場所でおしっこしてしまう

・苦しそうに鳴く

 

などがあります。こうした様子が見られたら、できるだけ早く動物病院に相談してください。

 

 

【特発性膀胱炎】

1~10歳の猫の下部尿路疾患の中で、約6割を占めるといわれています。原因がはっきりしないことが多く、自然に回復するケースもありますが、再発を繰り返すこともあります。

特に関係しているのがストレスです。気候の変化、来客、ほかの猫との関係、トイレ環境など、さまざまな要因が影響します。繊細で不安になりやすいネコちゃんは注意が必要です。

 

日常でできる工夫としては、

・できるだけ静かで落ち着ける生活環境を整える

・トイレの数や清潔さを保つ

・ストレスをやわらげる成分(GABA、L-トリプトファン、ミルクプロテインなど)を含むフードやサプリメントを取り入れる

といった方法があります。

 

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【尿路結石】

膀胱や腎臓に石ができてしまう病気で、下部尿路疾患のネコちゃんの内、約20%が発症しています。石が尿道に詰まってしまうとおしっこが出せなくなり、命にかかわることがあります。ミネラル成分の摂取量やバランスが崩れ、おしっこのpHが酸性やアルカリ性に傾くことで石ができやすくなります。

雄ネコちゃんは雌ネコちゃんに比べて尿道が細長いため、詰まりやすく、より管理に気をつけなければなりません。また、水をあまり飲まないネコちゃんは、長時間おしっこが膀胱内に留まる為、石ができやすくなってしまうので注意が必要です。

日々の予防としては、ミネラルバランスに配慮した食事をあげ続けることが大切です。

しかし、お食事だけでの管理は難しく、再発し易い病気のため、飲水量を増やしておしっこを沢山出してもらえるとなお良いでしょう。お食事や捕食の水分量を増やすためにも缶詰やスープをあげることや、ネコちゃんによって好きな水の飲み方も異なるので、複数の水飲み場を設置してみることもお勧めです。

 

予防のポイントは、

・ミネラルバランスに配慮した食事を続けること

・飲水量を増やす工夫(ウェットフードやスープを取り入れる、複数の場所に水を置く、好みに合った水飲み場を見つける)

・ストレスの少ないトイレ環境を整える

 

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トイレ環境が合わないと猫ちゃんは排尿を我慢してしまい、病気の悪化や再発につながることもあります。基本のポイントは次のとおりです。

 

ストレスの少ないトイレ環境とは

トイレ環境が好ましくないと、トイレを我慢してしまい、症状が改善しない、再発しやすいなどが起こる可能性が考えられます。

設置場所:人通りが少なく落ち着けるところ

トイレの大きさ:体長(首の付け根~しっぽの付け根)の1.5倍以上

数:猫の頭数+1個が目安

猫砂:猫ちゃんの好みに合わせる(鉱物系を好む子が多いです)

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※8秒でがっちり固まる&アンモニアの発生をブロックする特許技術で、40日間消臭効果が持続する猫砂です。尿中の血液とグルコースを検出すると色が変化する鉱物砂付き。

 

また、汚れたトイレは猫ちゃんが使いたがらないので、こまめに掃除してあげましょう。

 

 

まとめ

猫の下部尿路疾患は、頻尿や血尿などで気づかれることが多く、ときには命にかかわります。

「おしっこが出ていない」「トイレで苦しそうに鳴く」「ぐったりしている」など気になる症状があれば、迷わず早めに動物病院へ相談してください。

 

そして、食事・飲水量・生活環境の工夫で、猫ちゃんの健やかな毎日を守ってあげましょう。

 

木鋪絵美奈(ペット家族動物病院成城店、杉並店 副院長)

腸は第二の脳と呼ばれる程、重要な役割を担っていることをご存じでしたか?

近年、腸内細菌叢がさまざまな疾患と関連しているという研究が増加しており、重要性が注目されています。

今回はワンちゃんネコちゃんの腸活についてお話致します。

 

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腸活とは

腸活とは、腸内環境をより良い状態にするための活動のことです。腸内環境が良い状態とは、腸内細菌の数・質のバランスがとれている状態を指します。

ざっくり言うと、お腹の菌のバランスを整えましょう!ということです。

 

〇〇バイオティクスという言葉、耳にしたことはございますか?

腸活でよく使われる言葉で、腸活を始めるにあたって大切な言葉です。

ここでは、今、注目されている〇〇バイオティクスに関連した言葉を5つ簡単に紹介します。

 

プレバイオティクス:微生物のごはん(食物繊維など)

プロバイオティクス:微生物(乳酸菌など)

ポストバイオティクス:微生物によってできるもの(短鎖脂肪酸、ポリフェノールなど)

シンバイオティクス:プレバイオティクスとプロバイオティクスを合わせたもの

バイオジェニックス:有益な影響を及ぼす微生物由来の成分(生理活性ペプチド、植物フラボノイドなど)

 

どれも名前が似ていて混乱しやすいですよね。

しかし、働き方がそれぞれ違うので、この中から1つだけを行うより、2つ以上組み合わせることによってより良い効果が得られるとされています。

腸内細菌叢について

腸内細菌叢とは…

善玉菌や悪玉菌などの何十億の細菌と微生物からなる個々の犬猫特有の腸内生態系のこと。

 

腸内の善玉菌の主な働きは

腸内のpHを下げることで悪玉菌の増殖を抑え、体に有用な物質を作り、腸の細胞に栄養を与えて正常な腸の機能を保つことです。

基礎代謝をあげる作用

免疫力をあげる作用

整腸作用

 

このような働きを持つ善玉菌の数や種類が減ってしまい、悪玉菌が増えてしまった状態を「腸内細菌叢が乱れている」と言います。

このようになってしまうと、便秘や下痢、基礎代謝が下がることによる肥満・倦怠感、免疫力低下による皮膚トラブル・がんを引き起こす可能性があります。

このようなトラブルを避けるための助けとなるのが・・・

そう、腸活です!

 

腸活のススメ

では、実際にどのようなものを取り入れたらいいのでしょうか?

実はネコちゃん、ワンちゃんでそれぞれ適した腸活方法があります。

 

【ネコちゃん】

ネコちゃんは肉食性で効率的にタンパク質を消化・吸収し、栄養を吸収できるので小腸は短いです。また、食物繊維の消化が苦手なため、大腸も短いです。

肉を主に消化するため、腸内細菌に頼る必要はなく、繊維をあまり消化しないため、発酵の必要性が低く、小腸・大腸ともに細菌が少ないです。

ネコちゃんは動物性タンパク質の代謝に依存しているおり、腸内のpHが下がりすぎると腸にダメージを与えてしまいます。

つまり、ネコちゃんの場合は、過剰な善玉菌がかえって悪影響を及ぼすことがあるのです。

ネコちゃんの腸活には、適度なプロバイオティクスと動物性タンパク質の摂取が良いでしょう!

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・フローズンヨーグルト プレーン ⇒ https://petpro.jp/post-22047/

北海道産の牛乳を使用し、1gあたり約6億個の乳酸菌が入ったワンちゃん・ネコちゃん用のフローズンヨーグルト。

脂肪分が低めなので体重が気になる子にも安心して与えられる腸活おやつです。

【ワンちゃん】

ワンちゃんは雑食性で炭水化物も消化するため、小腸が長めで小腸内・大腸内に細菌数が多く、小腸内の細菌数は猫の約10倍、大腸内の細菌数も猫の約10倍なのです。

炭水化物や繊維をごはんとする細菌が多く、大腸で発酵を行い食物繊維の一部をエネルギー源として利用しています。

つまり、善玉菌の量・質、善玉菌が作る有益な成分が腸活のポイントとなります。

ワンちゃんの腸活には、プレバイオティクス、プロバイオティクス、バイオジェニックスを取り入れるのが良いでしょう!

プロバイオティクスのおすすめ商品

メディサプリ ⇒ https://vetslabo.com/lineup/medisuppli

ほんのり甘い液状のサプリメント。胃や腸で消化されずに、大腸まで届いて効果を発揮します。

 

まとめ

ワンちゃん、ネコちゃんともに腸内細菌叢は十人十色です。そのため、どのような腸活方法・成分が合うかはみんな異なります。

間違った方法、成分や量が合わなければ、かえって体調を崩してしまったり、全く効果が感じられなかったりすることがあります。

腸活を行う際は、しっかりと体調をチェックし、少しでもいつもと違う様子が認められた場合はすぐに動物病院を受診しましょう。

松山 美咲都(ペット家族動物病院千葉ニュータウン店 院長)

災害は、誰にでも起こる可能性があります。

いざというときに慌てず対応できるよう、普段から備えることが大切です。

今回のコラムが参考になれば幸いです。

 

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はじめに

みなさんは、日ごろからワンちゃんやネコちゃんのための防災対策をしているでしょうか?

日本は地震や台風などの自然災害が頻発する国です。家族の一員であるワンちゃんやネコちゃんは、自分で避難することができません。

そこで、ワンちゃんとネコちゃんの防災について、準備や避難のポイントについてお話ししたいと思います。

1.準備:日常から始める防災対策

【防災グッズの準備】

・フードと水:5~7日分のフードと水。ペットボトルの水と飲ませるための容器も用意しておくと役に立ちます。

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野菜の栄養もとれる商品⇒ 野菜フレーク

ネコちゃんにぴったりの保存食⇒ Cherie(シェリー)

水分もとれるワンちゃんにぴったりの商品⇒ メディダイエット

 

・トイレ用品:ネコちゃん用の砂やトイレシート、ワンちゃん用のマナーベルトやおむつなど。ゴミ袋やトイレットペーパーなども必要です。

・ケージやキャリーバッグ:避難時に安全に移動できるよう、慣れたケージを用意しましょう。普段からキャリーに入ることに慣らしておくことで、スムーズな避難ができます。また、ネコちゃんは洗濯ネットに入れてからキャリーに入れるとより脱走のトラブルを防ぎやすくなります。

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両手が空く便利なキャリー⇒ ペット用サステナブルキャリー ブラック

・リードやハーネス:首輪、ハーネス、リードの準備をしましょう。事前に破損などがないかしっかりチェックしましょう。

・毛布やタオル:キャリーにかけて目隠しや、防寒に役立ちます。

 

【マイクロチップや迷子札】

災害時、もし、ワンちゃん、ネコちゃんが逃げ出してしまった場合マイクロチップの装着や首輪に連絡先を記載することで、再会できる可能性が高まります。

 

【お薬などの記録】

ワクチン接種歴や普段飲んでいるお薬の内容などのメモを保管します。これらは避難先で何かあったときに役立ちます。

 

【写真】

最新の写真(顔がわかるもの、全体がわかるもの)を用意しておくと、行方不明になった際に探し出す助けになります。特徴的な模様、体重や体格も記録しておくと参考になるでしょう。

 

【予防】

混合ワクチンや狂犬病ワクチンの接種、寄生虫の駆虫は普段から行いましょう。

長期間の集団生活を余儀なくされることもあります。お互いが気を付けることで病気の予防につながります。

 

【避難経路】

事前に、自治体のホームページなどで、ペット同伴可能な避難所を確認しておきましょう。

2.災害発生時の対応:冷静な判断と行動

災害が発生したら、まずおうちの方自身の安全を確保しつつ、ワンちゃん・ネコちゃんを守る行動を取ります。

 

【室内での安全確保・避難】

・地震が発生した場合、ワンちゃんやネコちゃんはパニックに陥りやすくなります。落ち着いて声をかけ、キャリーバッグに入れましょう。落下物から身を守り、情報収集を行い避難の判断をします。

・避難が必要な場合は、ワンちゃんはリードやハーネスを装着、小型犬やネコちゃんはキャリーバッグに入れて移動します。

 

【避難所での過ごし方】

ワンちゃん・ネコちゃんと同伴の避難所では、ルールを守り、他の避難者に迷惑をかけないよう心掛ける必要があります。

・避難所ではケージ内での管理を求められることが多いため、普段からケージやキャリー内で過ごすことにも慣らしましょう。

・排泄物の処理は特に気を使いましょう。不衛生な環境は病気の原因になることもあります。必ず避難所の指示に従いましょう。

・ 吠え声やストレスを最小限に抑えるため、普段使用している慣れた毛布やおもちゃを入れてあげましょう。

・避難所の他、被災を免れたペットホテルや親戚・知人宅に預ける選択肢もあります。事前に、施設の把握や親戚などへの確認を行っておくと慌てずにすみます。

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体も拭ける便利なウェットタオル⇒ お出かけ用除菌ウェットタオル5本入り

3.同行避難の重要性

同行避難とは、ペットを同行し、指定緊急避難場所等まで避難することを言います。

(避難場所で一緒に避難生活を送ることは「同伴避難」と言います。)

災害時には、一番に人命が優先されますが、近年、ペットは家族の一員であるという意識が高まりつつあります。ペットと同行避難することは、動物愛護の観点のみならず、一緒に生活するおうちの方の心のケアの観点からも重要です。

また、ペットを同行せず一旦避難した後、ペットを非難させるために自宅に戻り二次災害に巻き込まれるケースも少なくありません。

災害発生時に、常に在宅しているとは限りませんが、事前にできる限りの備えをし、いつか起こるであろう災害に備えることが大切です。

 

まとめ

災害は、いつでも、誰にでも起こる可能性があります。

いざ、というとき、普段からの備えと知識があれば、災害を安全に乗り越えられる可能性が高まります。

悲しい思いをしないためにも、今日から少しずつ準備を進めてみませんか。

小谷 聡子(ペット家族動物病院稲城押立店 院長)

子供の頃は夏が一番好きな季節でしたが、大人になるにつれてクーラー病や夏の冷え、薄着や夏バテなど気になることが増えてしまい、苦手な季節になってしまいました。今回はそんな私の苦手な夏に気をつけること、特に水分摂取と熱中症対策についてお話しします。

 

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水分補給について

今年は6月の梅雨の時期から、真夏のような暑い日が続いています。梅雨も早く開けるようで、夏の期間が長くなりそうですね。

普段診察をしていて意外と多い相談事に、ワンちゃんネコちゃんが全然お水を飲んでくれないといったお悩みがあります。
今はペットフードも昔と違い、缶詰タイプやパウチのタイプ、セミモイストといった、ドライフードに比べると水分が多く含まれている総合栄養食※1や一般食・補助食が増えてきました。

お水自体をゴクゴク、ペロペロと飲まなくても、ドライフード以外のお食事や補助食を上手に使うことで水分摂取ができます。

※1:総合栄養食とは、1日に摂取すべき栄養素がバランスよく配合されており、その製品とお水だけで必要な栄養がすべて入っているペットフードをさします。

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メディスープ

 

お水は味がなくて、飲むのが苦手な子では、粉ミルクを水で薄く溶く、またヨーグルトを水で薄めることで飲んでくれることも多いです。

ドライフードを水でふやかすことも有効ですが、味が薄くなり食べなくなってしまう子には、ミルクやヨーグルトをかけてあげることも効果的です。

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ロイヤルゴートミルク

フローズンヨーグルト プレーン

 

ヨーグルトの場合は、砂糖の入っていないもの、脂肪分の少ないもの(低脂肪と書いてあると良い)を選んでください。

病気で低脂肪食を食べないといけない子以外でも、肥満対策で低脂肪のものを選ぶ方が増えており、低脂肪のペットフードやおやつをお勧めすることが多くなりました。

低脂肪と聞くと、なんだか味気ないように感じますが、今では様々なメーカーで研究がされており、ワンちゃんネコちゃん好みのフレーバーをつけた嗜好性の高い商品も多く出ています。

飼い主様から「これって食べさせて大丈夫ですか?」と見せてもらうペットフードやおやつなど、よく見ると低脂肪と書いてあるものも多く、こんなにたくさん増えているのか!と日々驚いています。美味しくて、体にいいものならば、長く続けられますね。

熱中症対策について

もう一つ、夏に気をつけることとして、熱中症対策についてお話しします。

熱中症対策としては、エアコンを26℃以下に設定する、日差しを避けて涼しい時間帯にお散歩に行く、水分補給をいつもより心掛ける、などが有名です。
家に帰ってきたら、クーラーの電源が切れて部屋が蒸し風呂状態になっていて、ワンちゃんネコちゃんが熱中症で亡くなっていたなど、悲しい事故も聞きますので、夏のお留守番は冬場より気を遣います。私の家では、夏場はカーテンを閉めてクーラーを複数台つけて、リビングやキッチンなどのドアは開け放した状態でお留守番をさせています。
ただし、エアコンが効きすぎて寒くなったワンちゃんネコちゃんがお腹を壊すといったこともありますので、冷えたおなかを温められるようにブランケットなどをいつも敷いておくことも大切です。

シニアのワンちゃんネコちゃんは暑さ寒さを若い時より感じにくくなっていますので、時々触ってからだが熱くないか冷たくないか、見てあげてください。

さいごに

少しでもおかしいなと感じたら、すぐに病院へ連絡をしてください。
病気になってから治療にとりかかるまでに、時間が空けばあくほど、比例して治るまでの時間もかかります。「熱中症かも」と思ってすぐに病院にいき点滴などの治療を行えば、翌日には全快する子もたくさんいます。

今年の夏は長くて暑いようですので、しっかり対策をとって、無事に乗り切りましょう。

小堀 幸美(獣医師、ペット家族動物病院成城店 院長)

シニア期の準備は早めに行い、快適に過ごせるようにしてあげましょう!

 

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シニア期に入る前に準備を

ワンちゃん、ネコちゃんのシニア期はいつからかご存知ですか?

一般的に、小型犬・中型犬や猫のシニア期は7歳から、大型犬のシニア期は5~6歳からと言われています。近年では犬猫の寿命は18~20歳ころまで伸びているため、シニア期は長く続くことになります。

加齢に伴いシニア期の中でも徐々にステージが変わっていき、身体の変化も目に見えるようになります。高齢になるにつれて食べるのが難しくなったり、排泄も思うようにいかなくなったりすることも。それぞれのステージに合った食事を選ぶことや、生活環境を整えてあげることが重要です。

シニア初期は見た目も元気さも以前と変わらないため、「まだ大丈夫」と感じるかもしれませんが、身体の中では確実に変化が起こっています。ワンちゃん、ネコちゃんが長く健康に生きられるよう、準備を早めにしておきましょう。

身体の変化をチェック

ワンちゃん、ネコちゃんは身体に異変が起きてもそれを伝えることが出来ません。そばにいるご家族がサインに気づいてあげることが重要です。以下のポイントをチェックしてみてください。

 

①関節の変化

段差や階段の上り下りをためらう、ゆっくりとしたスピードになる、以前は上がっていた場所に行かなくなるなどの変化があった場合、関節は曲がりづらくなり、関節炎で痛みがでている可能性があります。早めに病院に行きましょう。

お家での対策も重要です。段差の上り下りは関節に負荷がかかるので、スロープを設置してあげましょう。気づいたときは抱き上げてください。また、足を滑らせると関節に大きな負荷がかかるので、床に滑り止めを付けてあげるとよいでしょう。

関節を形成する成分であるコンドロイチンやグルコサミンなどが入ったサプリメントやごはんを、シニアになる前から与えてあげるのがお勧めです。特にネコちゃんは元々上下運動をする生き物なので、シニアの前から関節用サプリメントを摂取するとよいでしょう。サプリメントなどに敏感なネコちゃんはサプリメント入りのごはんにしてあげるのもお勧めです。

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②眼の変化

物にぶつかりやすくなる、触るとびっくりする、よく眩しそうにするなどの傾向がある場合、眼が見えづらくなっているかもしれません。頻繁に部屋の模様替えをすると戸惑ったり、物にぶつかったりするので、なるべく避けましょう。

変化が出る前にアントシアニンなど抗酸化成分が入ったサプリメントを与えてあげるのもお勧めです。

③行動の変化

トイレを失敗するようになる、ウロウロするようになる、狭い隙間に入って出られなくなる、夜泣きをするなどの行動があったら、認知症の疑いがあります。 事故が起こらないように家具の角に緩衝材を付けたり、高所から落下しないようにバリケードを作ったりして、環境を整備してあげましょう。

一般的に柴犬は認知症になりやすい犬種といわれていますが、最近では高寿命化により様々な犬種・猫種で認知症が出ています。ホスファチジルセリンやGABA、EPA、DHAが入ったサプリメントを与えると、発症を遅らせる可能性があります。

④口の変化

口臭がキツくなったり、以前より物を食べづらそうにしていたりしたら、歯周病かもしれません。歯周病になると、歯周ポケット(歯と歯茎の間)から細菌が血管に侵入しやすくなります。それが心臓、腎臓、肝臓、肺などに運ばれて内臓疾患や炎症を引き起こす可能性があるため、歯周は万病の元といわれているのです。

対策としてはまずは歯石が付かないようにすることが重要です。歯垢が付くと3日で歯石に変わると言われているので、日常的に歯ブラシなどでケアをしてあげましょう。

⑤毛なみの変化

毛なみは栄養状態や脱水状態、ホルモンバランスを反映しています。毛がパサパサしていたら、身体が脱水状態になっていたり、しっかり栄養が吸収できていなかったりしている可能性があります。

また、ネコちゃんは体調が悪い時や関節が痛い時には、毛繕いを行わなくなる傾向があります。毛束が増えたり、べたべたと脂っぽくなっていたりしたら、体調不良のサインかもしれません。

早めに動物病院へ相談しましょう。

⑥飲水量・尿量の変化

水を飲む量と尿量は、体の中の変化を表す優秀なバロメーターです。特に1日に摂取する水分量はしっかり把握しておくと良いでしょう。容器に入れる水の量を決めておけば、交換する際に残っている水の量から、おおよその飲水量がわかります。

尿量を計量するのは難しいですが、回数はしっかり把握しましょう。回数が増えていれば、頻尿もしくは尿量自体が増えているということで、どちらも要注意です。

⑦食事量・好みの変化

食事量が減って痩せてきた。あるいは食事量が減ったのに太ってきた。以前は何でもよく食べていたのに急に選り好みするようになった。こうした変化は、どれも病気のサインである可能性があります。動物病院に相談しましょう。

病気だった場合はいわゆる療養食が必要ですが、特に食事に制限がない場合は、消化しやすく、高タンパクで低脂肪のものを選ぶとよいでしょう。また、抗酸化成分の入ったフードを取り入れることや、ガラクトオリゴ糖や乳酸菌の入ったフードで「腸活」を行うことが、身体の老化を遅らせることにつながります。

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ひと口にシニア期といっても、7歳ごろの初期から段階的にステージが変化します。加齢に伴う身体の変化に合わせて、関節や腎臓、免疫などのサプリメントを検討しましょう。

また、ワンちゃん、ネコちゃんは加齢するにつれて、自分が脱水していることに気づきにくくなる点にも要注意です。ウェットフードを取り入れるなどして、意識しなくても水分をしっかり摂って脱水させない工夫も必要です。

健康診断

ワンちゃん、ネコちゃんの生きる早さは、人間の約6倍といわれています。シニア期に入ると一気に老化が進むこともあるので、年に2回は健康診断を受けるのがお勧めです。身体検査、尿検査、血液検査、レントゲン検査、超音波検査などを行えば、病気の早期発見にもつながります。

また、いざというときに備えて、かかりつけの病院の休診日にも開いている病院や、夜間救急に対応している病院などをリストアップしておくとよいでしょう。


まとめ

年齢を重ねると身体の変化は出てきます。日々注意して見ていきましょう。また、シニア期に入る前に、食事や生活環境の見直しを行いましょう。

何か気になることがあれば動物病院に相談を、特に症状がなくても定期的に健康診断を受けるようにしましょう。

八木 麻美
(横浜北どうぶつ病院 院長)

猫は見た目だと何歳かわからないですよね。人の年齢に換算すると実は自分より年上だった!ということもあるのではないでしょうか。
今回は猫の年齢の考え方と、各年代で気をつけることをご紹介します。

 

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猫の年齢を人間に換算すると?

人間は1歳ずつ年をとりますが、猫の1年は人間でいうと4,5年と言われています。

環境省の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」によると、猫年齢を人間年齢に換算する計算式は「24+(年齢−2)×4」とされています。1歳だけは例外で換算式を利用せず、15歳とします。この計算式を使い、猫の年齢を人間に換算すると以下の表のようになります。

年齢のわからない猫の見分け方

保護猫など正確な誕生日がわからず、年齢のわからない猫もいるかと思います。そのような猫は歯を見て大体の年齢を推測します。

子猫の乳歯は生後2週から萌出してきます。乳歯のない子猫は生後2週齢以下になります。乳歯が生えそろうのは生後6週以降のため、乳歯がすべてある猫は生後2ヶ月くらいと予想します。永久歯がすべて生えそろうのは生後6ヶ月以降です。白く、きれいな永久歯が生えている猫は6カ月から1歳くらいです。年をとって中年以降になっていくと、歯の変色や、歯石の付着が見られます。また、老猫になると歯が抜けることや、歯肉炎が出てくることがあります。

ただし病気の猫など歯の状態が著しく悪くなる猫もいるため、あくまで年齢は予測になります。

子猫期の猫が気をつけること

1歳までの猫が子猫期になります。人間でいうと15歳までの年齢ですね。人間もそうですが、子猫は身体を成長させることが重要です。

 

  • ①バランスのとれた食事

子猫の成長には栄養バランスのとれた食事が不可欠です。乳歯が生えている子猫は離乳しており、キャットフードを食べることができます。子猫用の総合栄養食を与えましょう。

おすすめの子猫用総合栄養食のウェットフードを下記にあげます。ドライフードの食べが悪い子に混ぜながらあげることもできます。

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この時期の子猫は体重が増えないと異常です。子猫が食べない、痩せていくなどの場合は病気の可能性があります。早めに病院を受診しましょう。

  • 病院で成長の確認

子猫は免疫力が弱く、感染症にかかる可能性があります。病院にてワクチン接種を行いましょう。また、体重の増加具合や、成長の様子を確認してもらいましょう。

便が緩い場合は、寄生虫がいる可能性があります。便検査をすることで診断できるので、来院時に便を持参することをお勧めします。

成猫期の猫が気をつけること

1歳を超えて7歳までの猫は成猫期になります。子猫期を終えて身体の成長が終わった猫は次に体重管理が重要です。

 

  • 食事は体重をみながら

生後6か月齢以降から避妊去勢手術ができるようになります。術後はホルモンバランスが変わるため、脂肪がつきやすく、太りやすくなります。子猫用のフードを与えている場合は避妊去勢した子用や成猫用に変えましょう。その後も太る場合にはダイエットフードがお勧めです。

理想体型と言われているのは、少しの皮下脂肪を通して肋骨を触ることができ、わずかにウエストがみられる体型です。この体型を維持できるようにしましょう。

  • 病院で健診と予防を

犬と違い猫は外に出ないからワクチン接種はしなくてもいい、と思う方もいるかもしれませんが成猫もワクチン接種が必要です。

定期的に猫の健康状態を把握するのも大切です。年に1回は健康診断を受けましょう。

老猫期の猫が気をつけること

7歳を超えると老猫期に入ります。猫の寿命は年々伸びており、20歳を超える猫も珍しくないです。

シニアライフを快適に過ごすために以下の点に気を付けましょう。

 

  • 食事の見直し

高齢猫は活動量が低下し、筋肉量や代謝の低下がみられます。消化機能、関節機能の低下や腎臓病を発症することがあります。

老猫用フードはこれらのためにタンパク質の調整やリン、脂質の制限を行っています。目でみえる変化はなくとも今後に備えてごはんの変更を行いましょう。

また、歯肉炎などの口腔疾患を引き起こし、固いドライフードが食べにくい猫もいます。軟らかい食感のウェットフードやセミモイストフードを与えることで楽に食べられることがあります。

 

  • 行動の変化がないか

老猫になることで行動が変化することがあります。そして実はその行動が病気だったということもあり得ます。気になる場合は病院で相談しましょう。

代表的な行動変化と考えられる疾患を以下にあげます。

高いところに登れない、おもちゃで遊ばなくなった → 筋量の低下、関節炎

トイレの失敗や夜泣き → 痴呆、認知機能の低下

ドライフードが食べられない、グルーミングをしない → 歯肉炎など口の痛みがある

過剰に水を飲む、尿量が多い → 腎臓病、糖尿病、甲状腺機能亢進症 など

  • ③定期的な通院

前述したとおり、老猫は腎臓病など多くの疾病を発症しやすくなります。老猫期になったならば年に2回は定期的な通院を行い、健診を受けましょう。病気の早期発見にもつながります。

まとめ

今回は猫の年齢の考え方と各ライフステージに気を付けることをご紹介しました。

こちらを参考に各年代の猫をケアしていきましょう。