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【愛玩動物飼養管理士監修】あなたは気づけていますか?ストレス管理やコミュニケーションにも関係する「愛猫の好き・嫌い」

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松尾 猛之(ねこライフ手帳製作委員会委員長/愛玩動物飼養管理士1級)

ペット用品メーカー勤務を経て、母子手帳からエンディングノートまで、愛猫との生活記録をオールインワンで記入できる「ねこライフ手帳ベーシック」を2019年に製作しました。手帳の販売を通して、飼い主である人間が愛猫の個性と向き合い、理想の暮らし方を自分で考えることの大切さをお伝えしています。

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ねこライフ手帳製作委員会の松尾です。今回もよろしくお願いいたします。

 

世間一般でいわれる「ネコ」と、あなたと一緒に暮らしている「愛猫」は、似て非なるもの。

性格や行動が個体によって違うのは、人間も猫も同じです。

 

物事に対する「好き・嫌い」も、愛猫の個性に大きく関係する要素の1つ。

反応や態度ではっきり伝えてくれればいいのですが、気に入らない物事を我慢してストレスを抱えてしまう個体も少なくありません。

中には愛猫の健康やコミュニケーションにかかわるケースもあるため、愛猫の好き嫌いを把握し、必要に応じて対処することも飼い主であるあなたの大事な役割となります。

 

コレが好き、コレは嫌い・・・こんなモノが好きだったの? など、好奇心を持って観察すればいろんな発見があるはず。今回は愛猫に対しての重要な気づきとなる「好き・嫌い」について触れていきます。

缶詰なら何でも大好き、とは限らない・・・猫の味覚にも個性あり

愛猫の好き嫌いで飼い主が最も気をつかうのは「食べ物」かもしれません。

 

何でもおいしく食べてくれる猫なら(経済的な意味も含めて)とても助かりますが、好みに偏りがあったり、口に合わないと分かったら食べない猫もいたりと、食に関する好みの幅は個体によって大きく変わります。これもまた人間と同じですね。

 

「カリカリよりウエットが好き」というシンプルなものから「魚よりチキンが好き」「このブランドしか食べない」といったこだわりまで、素材や風味などの好みもそれぞれあるかと思います。

 

また缶詰のようなウエットフードならみんな好んで食べてくれると思いがちですが、ウエットフードもゼリーで固めたものやパテ、スープといったいろんな調理法で作られた商品があります。

もちろん素材や成分によって風味も変わるので、猫によっては興味を示さないものがあってもおかしくはないでしょう。現に我が家にも1頭、ウエットでも特定の商品しか口をつけない猫がいますので・・・。

 

多頭飼いのご家庭だと、猫によって食の好みが違うというケースもあります。もちろん栄養に偏りが出てはいけませんが、食べることは楽しみの1つであり、健康管理にもつながる大事な時間。体調に問題がなければ、猫たちの「おいしくない、食べたくない」という意思も理解した上で食事を考えてあげることも必要となるでしょう。

耳にした時の反応で分かる「猫が好きな音、嫌いな音」

人間と一緒に暮らす猫たちは毎日、いろんな場所から発せられる「音」を耳にしながら過ごしています。聞こえのいい音なのか、耳障りな音なのかによって好き嫌いが分かれるものもあるかもしれません。

 

缶詰をパカッと開けた時、箱からおもちゃを取り出した時にすぐ近づいてくるのは「猫あるある」の1つ。ごはんの時間や遊んでくれる時間など、自分にとって「良いことが起きる前兆」となる音は聞き逃すことなく反応しますよね。

 

テレビを好んで見る猫も多いです。猫などの動物が出てくる番組や、天気予報の指し棒など・・・いつも見ているお気に入りの番組なら、オープニングのBGMまで頭に入っていることもあり、始まったら遠くからテレビの前に飛んでくる猫もいます。

 

一方で「電子音が嫌い」という猫も少なくありません。

たとえば玄関のチャイム。知らない人に対して警戒心を持っている猫であれば「外から誰かが入ってくる」という条件反射に繋がりますので、ピンポーンと鳴った瞬間にどこかへ隠れてしまう気持ちも分かります。

 

電化製品の音を怖がる猫もいますね。おそらく一番は掃除機ですが、空気清浄機がいきなり大きな音を立てた時にビックリして逃げていった、というご家庭も多いかもしれません。

 

外から聞こえてくる音に対する好き嫌いもそれぞれかと思います。

鳥の鳴き声が好きな猫、地元の防災スピーカーから流れる放送やチャイムに興味を示す猫、散歩中の犬が吠えた声におののく猫、花火の音が苦手な猫、など・・・特にまだ迎え入れて間もない時期には、不意に聞こえてくる音への反応から、愛猫の性格を読み取ることにも大きな意義があります。

モノだけでなく遊び方にもそれぞれの好みがある

たとえばティッシュひとつを取っても、猫によっていろんな好みが見られます。

 

丸めたティッシュを転がして遊ぶのが大好き。

取り出したティッシュをビリビリに破くのが大好き。

取り出したティッシュを水おけにドボンと漬けるのが大好き。

箱の中からティッシュを何枚も何枚も取り出すことが大好き。

 

など、遊び方や楽しみ方にはいろんな種類があるようです。

 

転がす、破く、水に漬ける、何度も取り出す・・・中には飼い主がちょっと困るものもありますが、もしティッシュに興味を示す愛猫だったら、どんな行動に満足感を覚えているのかを見てみましょう。じゃらしで遊ばせる時、食いつきの良い動かし方のヒントにつながるかもしれませんよ。

 

1点気をつけたいのは、何でも口の中に入れたがる猫。うっかり誤飲、誤食してしまう危険がないよう十分な注意と監視の目が欠かせません。飼い主がいない時にはフタをかぶせるなど、ティッシュを安易に取り出させない対策も忘れないようにしましょう。

「好き」と「嫌い」がある日突然変わることも珍しくない

「好きだったものに飽きてしまった」あるいは「嫌いだったものに慣れてきた」というパターンもあるでしょう。

 

これも人間と同じ、生き物なら当然のことかもしれませんが、猫の好き嫌いについては流動的なものも山のようにあります。

 

楽しそうに見ていたテレビ番組に見向きもしなくなった、いつも飛び跳ねて反応していたじゃらしに食いつかなくなったなど、嗜好の転換は決して珍しいことではありません。

 

逆に「嫌い」だったものが「好き」に変わるのもよくあること。

我が家の場合はドライヤーでした。使用中は大きな音がするので、猫たちは怖がって洗面所に近づくことすらなかったのですが、ある冬の寒い朝、1頭の愛猫がドライヤーを使っている私の足もとに座り、じーっと見上げるようになったのです。

 

おそらくドライヤーからこぼれてくる温風に心地良さを感じたのでしょう。現在も洗面所からドライヤーの音が聞こえてくると、その愛猫だけは音を気にすることなく近くまで寄ってきて、風が出てくる様子を毎朝興味深く眺めています。

 

「この子は○○が好き(嫌い)」の履歴も定期的にアップデートされていきます。

日々の行動観察を続けることで、猫の好き嫌いに細かな変化を感じることができるかもしれません。

好き・嫌いへの気づきは、愛猫との良い信頼関係にもつながります

愛猫の好き・嫌いを見つけることは、愛猫の心の中に寄り添うことにもなります。

 

成長であったり、学習や発見であったり、時には心境の変化であったり。

飼い主にとっても、愛猫の嗜好を通じて「猫も頭の中でいろいろ考えているんだな」と実感できる機会になるでしょう。

 

好きなものに触れさせる時間を増やすことで飼い主への愛情が深まり、嫌いなものを遠ざける配慮は愛猫のストレス軽減につながります。

 

あなたの観察と理解によって、お互いのコミュニケーションが深まって幸せな時間を増やすことになるなら、愛猫の嗜好を探ってみることの意義は大きいと私は思います。

 

猫たちもきっと「自分に関心を持ってくれている」と分かってくれるはず。

あなたも良い信頼関係の構築にもつながる愛猫の「好き・嫌い」に、たくさん気づいてあげてください。

 

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