
「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」
暑さが本格化する8月は、愛犬の体も内側から元気をチャージしたい時期です。
薬膳の考えでも、「夏バテ予防」や「水分の巡りを整える」食材をうまく取り入れることが大切とされています。
今回ご紹介するレシピは、そんな考えをヒントにした、夏の野菜と豚肉をバランスよく組み合わせた一皿。
しっかり栄養をとりながら、かぼちゃの甘みやごまの香ばしさで、食欲が落ちやすい時期でも美味しく食べられるよう工夫しました。
トッピングにも主食にもなる、使いやすい夏レシピです!
今回は、豚肉とゴーヤの夏野菜ミックスの素材の役割やレシピについて、ペット栄養管理士の山本がご紹介します。
ゴーヤと豚肉、夏にうれしい薬膳の知恵
◆ ゴーヤ:夏の熱をクールダウン
独特の苦味があるゴーヤは、薬膳では「清熱(熱を冷ます)」や「利水(体の余分な水分を流す)」とされる夏にぴったりの野菜。
ビタミンCやポリフェノールも含まれ、体調を崩しやすい時期のサポートに役立ちます。
苦味が気になる場合は、さっと茹でて炒めることで食べやすくなります。
◆ 豚肉:夏バテに負けない“気”の補い役
豚肉は薬膳で「気(エネルギー)」と「血」を補う食材とされ、夏の疲労回復におすすめ。
たんぱく質やビタミンB群が豊富で、暑さで食欲が落ちたときにも、無理なく栄養をとることができます。
今回は脂身の少ないモモ肉を使用し、ヘルシーに仕上げました。脂質も大切な栄養素ですが、暑さで胃腸が疲れ気味になっていると感じたら、できるだけ低脂肪にするのもケアのひとつになります。
愛犬用豚肉とゴーヤの夏野菜ミックスのレシピ
■材料
・野菜フレーク かぼちゃ https://petpro.jp/product_1006/ 大さじ1
・豚肉(モモ肉) 30g
・ゴーヤ 5g
・ピーマン 5g
・ミニトマト 1
・キュウリ 3g
・ちりめんじゃこ 1g
・白ゴマ 1g
・オリーブオイル 小さじ1
※上記のレシピは体重4kg成犬の1/3日分のカロリー相当量です。
1食分または、トッピングとして適量を与えてください。
カロリー(全量):およそ110kcal(材料全量)
■作り方
①豚肉と野菜は食べやすいよう、それぞれ細かく切っておきます。写真の野菜の長さは2~3㎝ほどです。
②小鍋にゴーヤとちりめんじゃこ、水200㏄ほど入れて茹でます。ゴーヤに軽く火が通ったくらいでOKです。ちりめんじゃこの塩抜きを兼ねた下茹でです。
③フライパンにオリーブオイルをひき、豚肉、ピーマン、②のゴーヤ、ちりめんじゃこを入れて炒めます。
④かぼちゃフレークは大さじ1の水と混ぜ、白ゴマをすります。③とトマト、キュウリ、かぼちゃフレークを乗せて、最後に白ゴマをふったら出来上がり。
■与える量(給与量)の目安やアレンジ
今回のレシピでは、体重4㎏の成犬(避妊・去勢済み)の1/3日分相当のカロリーです。そのまま1食分としても、トッピングとして適量ずつ主食のフードに混ぜてもいいでしょう。
・トッピングの場合
主食(総合栄養食)を3~4割減らして、このレシピを混ぜるとカロリー調整がしやすく、味の変化で食欲アップも期待できます。
・初めての食材がある場合
まず1/4量からスタートし、2~3日かけて量を増やしてください。
・ダイエット中
オリーブオイルで炒めず、茹でると約40kcalオフになります。
・水分アップアレンジ
かぼちゃフレークに混ぜる水の量を少し多めにして全体に和えると、食べやすくなり、水分補給にも役立ちます。
・夏バテ気味の食欲不振対策
出来上がりをブレンダーなどでペースト状にし、主食にウェットフードのようにかけてトッピングするのもおすすめです。水分量はお好みで食べやすいとろみになるよう小さじ1ずつ増やすなど調整してください。
さいごに
ゴーヤは苦いから食べないのでは?と思いがちですが、意外と多くの犬が平気で食べてくれます。今回のように甘みのあるかぼちゃフレークを混ぜるとさらに食べやすくなるので試してみてください。
私たちも愛犬たちも旬の野菜を取り入れて、暑さがきびしい日々を少しでも健やかに過ごせるといいですね。