
腸は第二の脳と呼ばれる程、重要な役割を担っていることをご存じでしたか?
近年、腸内細菌叢がさまざまな疾患と関連しているという研究が増加しており、重要性が注目されています。
今回はワンちゃんネコちゃんの腸活についてお話致します。
腸活とは
腸活とは、腸内環境をより良い状態にするための活動のことです。腸内環境が良い状態とは、腸内細菌の数・質のバランスがとれている状態を指します。
ざっくり言うと、お腹の菌のバランスを整えましょう!ということです。
〇〇バイオティクスという言葉、耳にしたことはございますか?
腸活でよく使われる言葉で、腸活を始めるにあたって大切な言葉です。
ここでは、今、注目されている〇〇バイオティクスに関連した言葉を5つ簡単に紹介します。
・プレバイオティクス:微生物のごはん(食物繊維など)
・プロバイオティクス:微生物(乳酸菌など)
・ポストバイオティクス:微生物によってできるもの(短鎖脂肪酸、ポリフェノールなど)
・シンバイオティクス:プレバイオティクスとプロバイオティクスを合わせたもの
・バイオジェニックス:有益な影響を及ぼす微生物由来の成分(生理活性ペプチド、植物フラボノイドなど)
どれも名前が似ていて混乱しやすいですよね。
しかし、働き方がそれぞれ違うので、この中から1つだけを行うより、2つ以上組み合わせることによってより良い効果が得られるとされています。
腸内細菌叢について
腸内細菌叢とは…
善玉菌や悪玉菌などの何十億の細菌と微生物からなる個々の犬猫特有の腸内生態系のこと。
腸内の善玉菌の主な働きは
腸内のpHを下げることで悪玉菌の増殖を抑え、体に有用な物質を作り、腸の細胞に栄養を与えて正常な腸の機能を保つことです。
・基礎代謝をあげる作用
・免疫力をあげる作用
・整腸作用
このような働きを持つ善玉菌の数や種類が減ってしまい、悪玉菌が増えてしまった状態を「腸内細菌叢が乱れている」と言います。
このようになってしまうと、便秘や下痢、基礎代謝が下がることによる肥満・倦怠感、免疫力低下による皮膚トラブル・がんを引き起こす可能性があります。
このようなトラブルを避けるための助けとなるのが・・・
そう、腸活です!
腸活のススメ
では、実際にどのようなものを取り入れたらいいのでしょうか?
実はネコちゃん、ワンちゃんでそれぞれ適した腸活方法があります。
【ネコちゃん】
ネコちゃんは肉食性で効率的にタンパク質を消化・吸収し、栄養を吸収できるので小腸は短いです。また、食物繊維の消化が苦手なため、大腸も短いです。
肉を主に消化するため、腸内細菌に頼る必要はなく、繊維をあまり消化しないため、発酵の必要性が低く、小腸・大腸ともに細菌が少ないです。
ネコちゃんは動物性タンパク質の代謝に依存しているおり、腸内のpHが下がりすぎると腸にダメージを与えてしまいます。
つまり、ネコちゃんの場合は、過剰な善玉菌がかえって悪影響を及ぼすことがあるのです。
ネコちゃんの腸活には、適度なプロバイオティクスと動物性タンパク質の摂取が良いでしょう!
プロバイオティクスのおすすめ商品
・フローズンヨーグルト チーズ ⇒ https://petpro.jp/post-22053/
・フローズンヨーグルト プレーン ⇒ https://petpro.jp/post-22047/
北海道産の牛乳を使用し、1gあたり約6億個の乳酸菌が入ったワンちゃん・ネコちゃん用のフローズンヨーグルト。
脂肪分が低めなので体重が気になる子にも安心して与えられる腸活おやつです。
【ワンちゃん】
ワンちゃんは雑食性で炭水化物も消化するため、小腸が長めで小腸内・大腸内に細菌数が多く、小腸内の細菌数は猫の約10倍、大腸内の細菌数も猫の約10倍なのです。
炭水化物や繊維をごはんとする細菌が多く、大腸で発酵を行い食物繊維の一部をエネルギー源として利用しています。
つまり、善玉菌の量・質、善玉菌が作る有益な成分が腸活のポイントとなります。
ワンちゃんの腸活には、プレバイオティクス、プロバイオティクス、バイオジェニックスを取り入れるのが良いでしょう!
プロバイオティクスのおすすめ商品
メディサプリ ⇒ https://vetslabo.com/lineup/medisuppli
ほんのり甘い液状のサプリメント。胃や腸で消化されずに、大腸まで届いて効果を発揮します。
まとめ
ワンちゃん、ネコちゃんともに腸内細菌叢は十人十色です。そのため、どのような腸活方法・成分が合うかはみんな異なります。
間違った方法、成分や量が合わなければ、かえって体調を崩してしまったり、全く効果が感じられなかったりすることがあります。
腸活を行う際は、しっかりと体調をチェックし、少しでもいつもと違う様子が認められた場合はすぐに動物病院を受診しましょう。