愛犬用ミートローフのクリスマスプレート【ペット栄養管理士監修】

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山本由能(ペットフーディスト、ペット栄養管理士、犬の食事療法上級インストラクター師範)

「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」

 

今年のクリスマスは、愛犬にも特別な一皿を用意してみませんか。
今回は、豚肉ミンチをベースにしたミートローフを中心に置き、まわりをじゃがいもフレークと茹でブロッコリーでリースのように飾りつけた、華やかなプレートを作りました。

星形に抜いた黄色パプリカや刻んだパプリカ、ミニトマトを散らすと、まるで本物のクリスマスリースのような彩りになります。野菜の甘みとお肉の香りが合わさり、見た目も香りも楽しめる一皿に仕上がります。

難しい工程はなく、ミートローフもオーブンに入れてしまえば簡単。
愛犬のための“特別だけど作りやすい”クリスマスメニューとして、ぜひ試してみてください。

 

今回は、この「ミートローフのクリスマスプレート」の素材の役割と作り方を、ペット栄養管理士の山本がご紹介します。

豚ミンチと冬のやさしい野菜でととのえる、冬の養生

冬は、冷えと乾燥がもっとも強まり、体がぎゅっと縮こまりやすい季節。中医学では「腎(じん)」の力が弱まりやすい時期とされ、気血を補いながら体をあたためる養生が大切です。
犬たちにとっても、寒さで体力を消耗したり、血の巡りが滞りやすくなる頃。そこで活躍するのが、豚肉と冬におすすめの野菜です。

◆ 豚ミンチ

豚肉は、冬の養生に欠かせない“気血を補う”食材。寒さで消耗しがちなエネルギーをしっかり補い、体の内側からじんわり温めてくれます。

さらに、豚肉は乾燥しやすい皮膚や粘膜に潤いを与える働きもあり、冬ならではのカサつき対策にもぴったり。香りがよく、食欲が落ちがちな愛犬でも食べやすいのも嬉しい点です。

◆ ブロッコリー(冬に強い緑黄色野菜)

ブロッコリーは冬の食卓に心強い野菜。ビタミンCや葉酸などの“冬に不足しやすい栄養”をしっかり補い、免疫サポートにも役立ちます。

茹でたブロッコリーは、好む犬も多い扱いやすい素材です。茎の部分利用する際は、硬い皮を取り除いて使うといいでしょう。

◆ マッシュルーム(冬の胃腸にやさしい軽さをプラス)

マッシュルームはうま味が豊かでクセがなく、キノコ類の中でも比較的食べやすい素材です。豚肉のコクに軽さを添え、冬に負担がかかりやすい胃腸をいたわってくれます。食べすぎが続きやすい年末にも、低カロリーなマッシュルームはバランスを整える“調整役”として活躍します。

愛犬用ミートローフのクリスマスプレートレシピ

■材料

・野菜フレーク じゃがいも https://petpro.jp/product_16861/ 8g

・豚ミンチ 85g
・ブロッコリー 15g
・パプリカ(黄) 15g
・マッシュルーム 10g
・オートミール 10g
・ミニトマト 3
・溶き卵 大さじ1
・卵殻カルシウム ひとつまみ(商品の給与量を参考にしてください)

※上記のレシピは小型犬用作りやすい分量です。カロリーを参考に適量を与えてください。
※毎食手作り食を続ける場合は、カルシウム補給を意識しましょう。
一方、たまに与える程度であれば、卵殻カルシウムは省いても問題ありません。

カロリー(材料全量):約350kcal

 

■作り方

①ブロッコリー、マッシュルーム、パプリカは下茹でしておきます。パプリカは星型でくりぬき、残りは細かく切ってリースの飾り用にしました。ミニトマトも1個分くらいを小さく切って飾ると、より華やかになります。

②ミニトマト2個は3㎜幅の輪切り、マッシュルームは薄切り、ブロッコリーは房は細かく、茎は細切りにしました。野菜を食べなれない愛犬用には、細かくみじん切りにするのがおすすめです。

オートミールは大さじ2のぬるま湯(分量外)でふやかします。

じゃがいもフレークに水大さじ4(分量外)を加えて混ぜたら、ブロッコリーの房と合わせてリース用にします。

③ボウルに豚ミンチ肉、オートミール、溶き卵を入れて粘りが出るまでこねます。
耐熱容器に半量入れ、②の野菜を並べ、残りをかぶせて野菜をサンドするようにします。ミニトマトは上にも少し乗せると華やかです。
170度に予熱したオーブンで20分焼きます。
※小さな容器がなかったので、アルミホイルを丸めて大きさを調整しています。カップケーキ用の容器で何個かに分けてもいいでしょう。

④③を適量切って、皿の中心に置きます。

そのまわりにじゃがいもフレークとブロッコリーでリースの形に盛り付け、パプリカやミニトマトを飾れば出来上がりです。

 

 

■与える量(給与量)の目安やアレンジ

今回のレシピは、全量は体重4㎏成犬の1日分としては、比較的高カロリーになります。イベント用として愛犬に合った適量を与えてください。カロリーを減らしたい場合には、豚ミンチ肉を7割ほどにして、残りを豆腐や鶏ささみに変えるといいでしょう。

 

少量が作りにくい場合には、多めに焼いて、後からヒト用にケチャップ、塩コショウやお好みのソースで食べていただくのもおすすめです。

さいごに

今回のレシピは、イベント用で見た目重視になりましたが、野菜フレークがあればひと手間を省くことが出来るので、時短でレシピを楽しめますし、野菜の甘みは嗜好性が高いので愛犬の食の幅を広げてあげるサポートになります。

 

お時間のあるときに、ぜひ“クリスマスプレート”作りを楽しんでくださいね。