「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」
みなさんの愛犬は魚を食べますか?ドッグフードにも魚が主原料のものはたくさん種類が出ています。鶏、牛、豚などのフードの味に飽きてしまったときに魚のフードは違った風味なので食いつきが良くなる場合があります。トッピングでもたまには魚を与えてみるのはお勧めですよ。
今回は春に旬のかつおの甘みと少量のにんにくの香りが魅力のにんじんソースを使ったレシピをペットフーディストの山本がご紹介します。
かつおは回遊魚なので持久力の高い魚。身には鉄分やタウリンなど元気維持に役立つ栄養素が含まれます。魚を食べなれていない愛犬にも自然の甘みと栄養素を持つ野菜のフレークで一工夫すれば、食べやすい味になりますよ。
5月と言えば子供の日。無事に成長するようお祝いする日なので愛犬のためにも元気が出るご馳走を作ってみてはいかがでしょう。
かつお(鰹)の栄養素
タンパク質が豊富で犬にとっても良質なタンパク源といえます。春と秋が旬で、春のかつおは秋に比べるとかなり脂質が控えめだから消化に負担も小さくなります。
かつおの血合いの部分(黒っぽいところ)には元気維持に役立つビタミンB12、ナイアシン、鉄、タウリンが豊富。特にタウリンは肝臓の解毒作用のサポートに役立ちますが、食品に含まれることが少ないので貴重です。春は予防接種やフィラリア予防薬が始まる季節ですので、そんな時期に肝臓をサポートできる栄養素がたっぷりのかつおはお勧めの食材です。
タウリンをはじめとした元気維持に役立つ栄養素は水溶性という水に溶けやすい性質を持っていますので、調理する際は煮る場合は煮汁ごと与えるようにすると良いでしょう。今回のレシピはフライパンで炒めますので栄養素が外に逃げる心配が少ないです。
■材料
・かつお(たたき用) 50g
・野菜フレーク にんじん 3g
・ニンニクすりおろし 耳かき1杯
・水 大さじ1
・茹でたじゃがいも 20g
・茹でたブロッコリー 15g
・サラダ油 小さじ1
カロリー:115kcal
■作り方
①かつお、じゃがいも、ブロッコリーは食べやすい大きさ(1㎝幅)に切る
②かつおはフライパンで炒める
(テフロンのフライパンではない場合、適宜油をご使用ください)
③にんじんフレークとニンニク、水をよく混ぜてにんじんソースを作る
④器に①と②を盛りつけ、③をかけたら出来上がり
※体重3kgの犬の1/2日分(低カロリー)です。適量に調整して与えてください。
■与える量(給与量)の目安
材料でご紹介した量は、カロリーから体重3kgの犬の1/2日分で比較的高タンパク質で低カロリーなごはんです。愛犬に合わせて調整して与えてください。
トッピングとして与えるなら、かつおは数回分に分けラップして冷凍しましょう。(冷凍賞味期限は2週間以内を目途にします)かつお以外の材料は2日以内に食べきるようにしてくださいね。
肥満防止のためにはトッピングをする分、フードやおやつを減らしてくださいね。常に体重や体型は観察しておきましょう。運動量が多かった日は多めに、お散歩できなかった日は少なめに与えるなどの調整も習慣になるといいですね。
さいごに
今回は、春が旬のかつおと美味しさアップのためのにんじんソースのレシピをご紹介しました。にんじん本来の甘みとニンニクの匂いで魚を食べ慣れていない愛犬の食欲アップにお勧めです。
ニンニクを使うことに抵抗がある場合は、使わないでくださいね。ニンニク自体は少量であれば犬に与えられる食材ですし滋養強壮にも役立ちます。私たちの味覚にはかつおとの相性は抜群ですね。愛犬の好みもさまざまですので、ほんの少量で様子をみてください。
愛犬たちのごはんの楽しみが増えますように。
【参考】愛犬のためのホリスティック食材辞典