【ペット栄養管理士監修】愛犬用レシピ:ガスパチョ風ソース

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山本由能(ペットフーディスト、ペット栄養管理士、犬の食事療法上級インストラクター師範)

「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」

 

今回は愛犬用のガスパチョ風ソースをご紹介します。ガスパチョとはスペインの料理。夏バテ予防によく食べられるという冷たいスープです。本来はニンニクを入りの生野菜スープですが愛犬用ですのでニンニク不使用、野菜が苦手な愛犬にも食べやすいようお肉にかけるソースにしてみました。

 

夏バテ予防には水分を摂ることだけでなく、体内の古い水分を外に出すことも大事。ガスパチョに使われるトマトやきゅうりは水分を出すのに役立つ野菜。だから夏の元気維持にぴったりのレシピなんです。

ちょっと胃腸を休ませたいときならこれだけでもオッケーですが、いつものごはんに少しずつトッピングするのがおすすめです。

 

ガスパチョ風ソースの材料の豆知識から作りやすい分量でのレシピまでペットフーディストの山本がご紹介します。

材料の豆知識(トマト、オリーブオイル)

トマト

赤くてみずみずしいトマトは夏にはピッタリ。旬も初夏から夏なので一番栄養価も高い時期なんです。

トマトの赤色の色素であるリコピンには抗酸化作用があります。過剰な活性酸素の働きを抑えることが期待できる成分です。体の細胞は常に働いていますが、働くたびに活性酸素が作られます。活性酸素自体は悪いものではなく、病原菌をやっつけてくれたり、免疫維持にも役立ったり、良い働きを持っているのですが、過剰分は細胞を傷つけて老化を早める原因になります。

夏は特に体の表面の皮膚に紫外線が当たることで活性酸素が増えます。こんなときは愛犬にもおいしいトマトを少しでも摂り入れてあげたいですね。

 

オリーブオイル

オリーブオイルは愛犬にとってもエネルギー源として良質な脂質と言えます。特に抗酸化作用のあるビタミンEが豊富な点です。

また、トマトのリコピンはオイルと一緒に摂ると吸収率がアップするので、トマトとオリーブオイルはとても相性が良い組み合わせなんです。

 

もし愛犬が肥満気味でダイエット中の場合は、オリーブオイルは材料から除くか、ほんの1~2滴のみ食べる際に加えてくださいね。

愛犬用ガスパチョ風ソースのレシピ

■材料

・トマト(中) 1/2個

・きゅうり   5㎝

野菜フレーク ミックス 10g

・オリーブオイル 小さじ1/2

・鶏モモ肉 90g

・水 300cc

・スプラウト 適宜

 

※作りやすい目安の分量です。

肉の量は体重4kgの約1日分(完全手作りの場合)

少しずつトッピングで使う場合は冷凍保存してください。

 

カロリー:およそ160kcal(全量)

 

■作り方

①鶏モモ肉は皮を取り除き、分量の水で茹でておく。

トマト、キュウリはブレンダーやミキサーにかけやすい大きさに切る。

ブレンダー容器にトマト、きゅうり、野菜フレーク、

茹でた鶏モモ肉を少し(20gほど)、茹で汁(大さじ5)を入れる。

 

 

②ブレンダーもしくはミキサーでペースト状にする。

保存容器に移してからオリーブオイルを混ぜる。

 

 

③仕上げ

鶏モモ肉の上にソースをかけて、好みでスプラウトを乗せたら出来上がり。

■与える量(給与量)の目安

全量で160kcalほどです。たとえば体重4kgの場合、鶏モモ肉の量は1日分相当ですが全体のカロリーとしては一日分の約半分ほどになります。たまには1食これのみでお腹を休ませるのもいいですが、食べ慣れないものを一度に食べるとかえってお腹に不調が起きる場合があります。

与える際はいつものごはんにトッピングとして少しずつ与える方がお腹の調子やアレルギー反応の心配も少ないでしょう。この場合は小分けして冷凍保存してください。愛犬に合った与え方で調整してくださいね。

※手作り食の冷凍保存期間は2週間くらいと考えてください。

さいごに

暑くなってからテレビでやたらとガスパチョを見かけるようになったので作ってみました。野菜フレークが甘味を足してくれますし、鶏モモ肉を少し入れることで愛犬に食べやすい味になりました。

夏バテ予防には、水分と補給と排泄の両方が大事。夜のお散歩も昼間の熱が地面に残っていて暑苦しいですね。私たちよりも地面に近い位置に体がある愛犬たちはもっと暑いはず。

充分な暑さ対策のためにも、ごはんの内容に配慮してみてくださいね。

みなさんの愛犬たちが夏を元気に過ごせますように。