【ペット栄養管理士監修】ヨーグルトを使った愛犬用お雛様レシピ

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山本由能(ペットフーディスト、ペット栄養管理士、犬の食事療法上級インストラクター師範)

「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」

 

 

今回は3月3日お雛様にちなんだレシピのご紹介です。卵はとても栄養価が高く、犬にとっても良質なタンパク源です。今回は卵の中にさらにおいしい風味と栄養素をプラスするチーズ風味のヨーグルトを混ぜてお雛様の着物を作ってみました。

 

今回はレシピで使った食材の栄養素の組み合わせの意味や作り方についてペットフーディストの山本がご紹介します。

食材の豆知識(卵)

卵の栄養

卵は完全栄養食といわれています。私たちや犬にとって必要な栄養素のうちビタミンCと食物繊維以外が含まれているからです。タンパク質の優良性を評価するアミノ酸スコアも100点満点。ぜひ愛犬の食事にも摂り入れたいものです。

 

卵の注意点

卵の心配は大きく2点あります。ひとつはコレステロールです。コレステロールは悪者扱いされることが多いですが、体にとって必要な成分でもあります。

たとえば、私たちを作っている細胞の表面である膜部分の成分でもありますし、脂肪を消化吸収するために必要な胆汁酸、体の機能維持のためのホルモン、骨の健康維持に欠かせないビタミンDの材料にもなっているのです。適量は必要なのです。

近年の研究では、卵を食べる量と血液中のコレステロール値の関係性はないということもわかってきています。

愛犬にもタンパク源の一部として使う量であれば、問題ない範囲です。

もうひとつの心配は食物アレルギーです。体質的に卵を食べると痒みもしくは嘔吐・下痢といった症状が出る場合があります。特に鶏アレルギーであることがわかっている場合は、避けた方がいいでしょう。

 

イチゴとの相性

イチゴには卵に含まれないビタミンCと食物繊維が豊富です。卵をメインにしたレシピの際には少しトッピングやデザートとして摂り入れるとより栄養バランスが整います。

 

愛犬用お雛様レシピ

■材料

フローズンヨーグルトチーズ50g ※1

・卵 1個

・好みのウェットフード 大さじ1

・じゃがいも 小1個

・うずら卵 1個

・ブロッコリー、にんじん 少量

・サラダ油 小さじ1

・イチゴ 1/2個

・黒ゴマ 4粒

 

上記は小型犬用の作りやすい分量です。

適量を与えてください。

カロリー:およそ150kcal(材料全量)

※1:フローズンヨーグルトは2時間前に冷蔵庫に移動しておきます。

※野菜とうずら卵は茹でたものを用意しました。

 

■作り方

①じゃがいもをつぶしてウェットフードをよく混ぜて2等分にしてまとめる。

卵を巻きやすいように、下が大きく上は小さめに握ります(円錐や三角おにぎり状)

 

②溶き卵を作り、フローズンヨーグルトを混ぜる。

※薄焼き卵を作る際、かなり緩めになるので、苦手な場合は小麦粉や片栗粉を小さじ1程度混ぜておくと崩れにくいです。

 

 

③フライパンに油をひいて②を広げて焼く。

表面が固まったら火を止めて、ラップの上に置いて冷ます。

しばらくして充分に固まったら巻きやすい大きさにカットしておく。

(使用する量は卵の半分量程度なので残りは細かく切ってトッピング等で利用)

 

④①に③を巻き付ける。

うずら卵は半分に切って男雛、女雛の顔にする(ゴマを目の位置に乗せる)

適宜、ブロッコリーやにんじんで装飾します。

 

 

⑤仕上げにイチゴを薄切にして添えます。

お好みでフローズンヨーグルト(小さじ1分量外)をかけてください。

 

■与える量(給与量)の目安と注意

全量(レシピ分量)は150kcalです。食事としては、体重4kg成犬の1/2日分です。適量を与えてください。

食べ慣れないものを一度にたくさん食べさせると、お腹の不調(嘔吐、下痢)の原因になります。普段はドライフードのみの場合などは、トッピングで少しずつ与えてください。

今回のように装飾等で過熱後に冷めてから手を加えるような食事の場合、賞味期限は冷蔵保存で調理した日の翌日までと考えましょう。

さいごに

今回は卵にチーズ風味のヨーグルトを混ぜるレシピでした。ヨーグルトに含まれるカルシウムや乳酸菌、チーズの香りが栄養とおいしさをプラスしてくれます。

 

お雛様以外でも材料の組み合わせは普段のトッピングに使えるものです。食の幅を広げるために気軽に利用してみてください。

 

おいしいごはんで、みなさんの愛犬たちの喜ぶ顔が増えますように。

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