「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」
みなさんの愛犬はバナナ好きですか?バナナには食物繊維が豊富で便通に良く、甘味があるので、砂糖を使わなくてもほんのりやさしい甘味がつけられるのが魅力です。
今回は夏の果物の代表スイカも使って見栄えも楽しいおやつを作りました。
夏の果物には暑い季節の体にうれしい成分が豊富。愛犬のおやつにもバナナやスイカを使ってみるのはおすすめです。
上のスイカゼリーはバナナムースの黒ずみ防止にも役立っていますが、面倒であれば、バナナヨーグルトムースだけでも充分においしいので作ってみてくださいね。
食材の豆知識(ペクチン)
水溶性食物繊維
ペクチンは、水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維を摂るメリットは、腸の働きを整えてくれることです。うんちの水分保持に役立つので排便をスムーズにして便秘予防に役立ちます。また善玉菌の餌となるので、腸の健康維持のサポートをしてくれるというわけです。
高齢期になると食が進まず、少量しか食べられないことで便秘になることがあります。そんなときに大好きなもので少しずつでも水溶性食物繊維が摂れるといいですね。今回のようにヨーグルトとバナナの組合せはとても良い腸の健康サポートになります。こちらも少量ずつ食べられると便秘の悩みが軽減されるでしょう。
食べ過ぎるとうんちが緩くなることもありますので、愛犬にとっての適量を意識しながら与える必要がありますので、最初から大量に与えることは避けてください。
カリウム
バナナに豊富に含まれるカリウムはナトリウムと一緒にバランスをとりながら体の中の水分保持の調整を行う役割があります。私たち人間はたくさん汗をかいて体内の水やミネラルを失いますが、カリウムはそれを調整してくれています。愛犬の場合も、水をごくごく大量に飲むタイプにはおすすめです。逆に飲まないタイプやじっとして運動をしないタイプ(むくみやすい傾向がある)にも、古い水分を体の外に出して、新鮮な水分を摂り入れることをサポートしてくれます。
水分が不足すると細胞の老化が進むといっても過言ではありません。夏は特に気をつけましょう。
何より、果物そのものが水分豊富で甘味もあり、カリウムだけではなく体に必要なビタミン類の摂取もできます。食べ過ぎるとうんちが緩んだり、肥満の原因にもなりますから適量を意識してください。
愛犬用バナナムースのレシピ
■材料
・フローズンヨーグルトプレーン 1/2袋(75g)※1
・バナナ(よく熟れたもの) 1本
・ささみ 小さめ1本(50gほど)g
・すいか 40g
・ゼラチン 5g
上記は小型犬用に作りやすい分量です。
適量を与えてください。
カロリー:およそ150kcal(材料全量)
※1:フローズンヨーグルトは冷蔵庫で解凍したものを使います。
■作り方
①バナナは2センチくらいに切ってラップをかけて電子レンジで加熱する。
500Wで40秒くらい。
ふわっとバナナの甘い香りがたちます。
②①にヨーグルトを加えブレンダーで混ぜる。
さらに、ゼラチン3gを大さじ1の湯で溶いて加えて混ぜる。
小さな容器に入れて冷やす(いったん冷凍庫にいれます)
③すいかの種をと除いてから、ブレンダーでジュース状にする。
ゼラチン2gを大さじ1の茹で溶いたものを加えてよく混ぜる。
冷凍庫から②を取り出して、指で触ってみて固まっているのを確認する。
固まっていたら、スイカ液を流し、冷蔵庫で冷やす。
④2時間ほど冷やした後、上のスイカ液を触って固まっていたら出来上がり。
バナナムースの部分はやわらかいので、スプーンで小さくすくって盛りつけてください。
バナナムースは空気にふれると黒ずんできます(容器内に残っているものも)
食べきるまで黒ずまない方がいい場合は、一食分ずつの容器に入れて作るといいでしょう。
(小さめのシリコンカップなど)
■与える量(給与量)の目安やアレンジ
全量(レシピ分量)は150kcalです。体のサイズに合わせて少量ずつ与えてください。冷蔵保存で3日以内には消費してください。我が家では体重4㎏の愛犬に小さじ1くらいの大きさで与えます。(1日に小さじ3から4までを目安に)
バナナを加熱することで甘味が増します。ヨーグルトのさわやかにやさしい甘さが加わってとても食べやすい味になります。暑いときは愛犬にも少しひんやりした楽しみが欲しいですね。
ただし、お腹を冷やさないようにしたいので、もしクーラーで部屋が冷えているときは器に盛ったあとしばらく置いて常温になってから与えるといいでしょう。
さいごに
バナナとヨーグルトでやわらかいムース。上にはさわやかな甘みのスイカゼリー。たまにはこんなおやつもいいですよね。
散歩から帰ってきたときのクールダウンにもおすすめです。食欲が落ちてきた老犬にはささみの茹でたものを加えたり、アレンジしてみてください。
特に夏は口の中がひんやりして飲み込みやすいものや、自然な甘さで食欲のスイッチが入る場合があります。
おいしいレシピで、愛犬たちの健やかな毎日が続きますように。