【ペット栄養管理士監修】愛犬用レシピ:牡蠣のヨーグルト粥

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山本由能(ペットフーディスト、ペット栄養管理士、犬の食事療法上級インストラクター師範)

「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」

 

今回は愛犬用のヨーグルト粥をご紹介します。食材の中では貴重な亜鉛の補給に役立つ牡蠣を使ったお腹にやさしいお粥です。

 

牡蠣には体に必要な亜鉛、鉄、タウリンなどをはじめとした貴重な栄養素がたっぷり入っています。愛犬たちが大好きなヨーグルトをたっぷり使ってとてもクリーミーに仕上げるので好き嫌いの多いタイプでも食べやすい風味になりました。

 

牡蠣が手に入りやすい季節のトッピングにいかがでしょう。またお腹にやさしいお粥なので、年末年始に家族と一緒に食べ過ぎちゃった愛犬のためにもおすすめです。

 

今回は作りやすい分量でのレシピや材料の豆知識をペットフーディストの山本がご紹介します。

 

材料の豆知識(牡蠣、青梗菜)

 

牡蠣

海のミルクともいわれるほど牡蠣は栄養たっぷり。牛乳のようにタンパク質やカルシウム源となるほか特に免疫力維持に役立つ亜鉛、血液の材料になる鉄分や心臓や腎臓の健康維持に役立つタウリンが豊富なことでも貴重な食材です。特に亜鉛は他の食材ではなかなか摂れない栄養素なので貴重な供給源になります。

 

牡蠣は生食用、過熱食用があります。愛犬には必ず過熱したものを与えてください。

加熱食用の方が比較的栄養価が高いようですが、それに比例して雑菌類も多くなるため、心配であれば生食用を充分に過熱して与えるといいでしょう。

 

特に旬を迎える冬は手に入りやすくなります。鍋料理のほか、シチューやグラタンなど乳製品とも相性が良いです。

 

青梗菜

中華料理でよく使われているイメージがありますが、緑の葉の野菜の中でも灰汁(アク)や苦みも少ないので愛犬に与えやすい野菜です。特に抗酸化成分であるβカロテンやビタミンCが魅力です。

特にビタミンCは亜鉛の吸収のサポートに役立つので、牡蠣と青梗菜は相性の良い組み合わせです。

愛犬用牡蠣のヨーグルト粥のレシピ

■材料

フローズンヨーグルトプレーン 50g(1/3袋)※

・白米(炊いたもの) 50g

・牡蠣 2個(30gほど)

・青梗菜 1枚

・バター 5g

・黒ゴマ 小さじ1/4

 

上記は小型犬用の作りやすい分量です。

適量を与えてください。

カロリー:およそ160kcal(全量)

 

※フローズンヨーグルトチーズはあらかじめ解凍しておいてください。
冷蔵庫に移動して2時間くらいでほぐせる硬さになるので、その際に使う分を取り分けておきましょう。再冷凍しない場合には、ご家族のお味噌汁やスープなどに入れて使用するのもおすすめです。

■作り方

①牡蠣、青梗菜を粗みじん切りにする。

 

②フライパンにバターと①を入れて炒める。

 

③フローズンヨーグルトと白米をブレンダー(又はミキサー)にかける。
(米粒が小さくなるくらいで良い)

②に加えてひと煮たちさせたら火を止める。

 

④ ③を器に入れて黒ゴマ(すったもの)をふりかけたら出来上がり。

■与える量(給与量)の目安

全量(レシピ分量)は160kcalで体重4kgの避妊・去勢済の成犬の1/2日分のエネルギー相当量になります。あくまで目安ですので、愛犬のいつもの食べる量に合わせて調整してください。

お腹をいたわりたいときは、いつもよりご飯の量を減らすことが基本です。お正月などは家族と一緒に食べ過ぎで不調になる愛犬たちは多いです。

そんなときは消化に良いお粥状のものやいつものフードをふやかすなどして、量も少なめに与えて様子をみましょう。

もちろん、嘔吐や下痢など異変がある場合は、早めに動物病院で診てもらってくださいね。

さいごに

愛犬の手作り食では亜鉛が摂れる自然食材が少ないため、牡蠣は優秀な素材として重宝しています。ですが、そもそも犬にとって貝類は食べ慣れない食材ですので、一度に大量に与えることは控えましょう。

新鮮なものを使用することや、消化しやすいように刻んで与えることも意識してください。

今回のレシピはたべやすいトッピング用のレシピをご紹介しました。牡蠣を気に入って食べてくれる場合は、バターで炒める、お好み焼き、シチューなど、いろんな楽しみ方がありますのでチャレンジしてみてくださいね。

 

おいしいごはんで、みなさんの愛犬たちの喜ぶ顔が増えますように。