
「愛犬との暮らしをきっかけに犬の栄養学をたくさん学び実践してきました。
私が作ったごはんを愛犬が喜んで食べてくれる様子を見るのが何より幸せ。
愛犬の心と体を健康にするごはんを多くの人に伝えていきたいと思っています。」
今年は長い猛暑が続きましたが、ようやく秋らしい空気を感じられるようになりましたね。
秋の楽しみのひとつに、愛犬たちがハロウィンのコスチュームを着ている姿をみること。なかなか凝ったものが増えてきたように思います。
今回はハロウィンを楽しむ一品として、見た目もかわいい「かぼちゃのお団子」を作りました。中には鶏ミンチで作ったやさしいお団子、外側にはサツマイモとかぼちゃのパウダーを合わせた鮮やかなペーストをまとわせました。
ジャック・オ・ランタン風に仕上げれば、食卓もハロウィン気分いっぱいに。
完全手作りではなく、ごはんの一部としてイベントに添える一品ですが、愛犬と一緒に季節を楽しむのにぴったりです。
今回は、愛犬用ハロウィンかぼちゃ団子の素材の役割や作り方を、ペット栄養管理士の山本がご紹介します。
食欲の秋と換毛期にやさしいごはん
10月は、昼夜の寒暖差が大きくなり、体調を崩しやすい季節です。
夏の疲れが残るうえに、涼しくなって運動量が増えることで食欲も旺盛になりがち。実際にこの時期は、食べすぎや消化不良で動物病院を訪れる子も少なくありません。
さらに秋は換毛期の真っ盛り。新しい毛が生えるのにエネルギーや栄養を多く必要とするため、胃腸にやさしく栄養をしっかり届けられる食材を選びたい時期でもあります。
そんな季節におすすめなのが、かぼちゃとさつまいも。
自然な甘みで食欲を刺激しながらも消化にやさしく、食物繊維はお腹の調子を整え、かぼちゃのβ-カロテンは皮膚や粘膜の健康をサポートしてくれます。鶏肉と組み合わせれば、換毛期に欠かせないタンパク質もしっかり補給できます。
今回作ったレシピは、そんな秋のケア食材を組み合わせ、ハロウィン仕様に仕上げました。食欲の秋も「少しずつ」を意識してくださいね。
愛犬用ハロウィンかぼちゃのお団子のレシピ
■材料
・野菜フレーク かぼちゃ https://petpro.jp/product_1006/ 5g
・鶏ミンチ肉 50g
・さつまいも 40g
・片栗粉 4g
・バター 4g
・イタリアンパセリ(無くてもいい) 少量
・キュウリ(飾り用) 少量
(コウモリ:添え物)
・ブロッコリーの芯
・にんじん
・黒ゴマ
※上記は作りやすい分量です。適量を与えてください。
カロリー(材料全量):約220kcal
■作り方
①さつまいもは火が通りやすいように小さく切ります。
仕上げの飾り用に皮の部分も使うので、厚さ1ミリで長めに切ります。
②ボウルに鶏ミンチ肉、片栗粉、イタリアンパセリ(こまかくちぎって)を入れてよくこねてから、3つに分けてお団子の形にします。
③鍋にお水400mlほど入れて①と②を入れて茹でます。
④茹でたさつまいもはつぶしてバターを加えます。
かぼちゃパウダーに水大さじ1~1.5杯(分量外)を加えてふやかしたものを加えてよく混ぜます。お団子のまわりに塗って、飾りの目や口などをつけたら出来上がり。
※飾りは、さつまいもやきゅうりの皮を切って作ります。写真のコウモリは、ブロッコリーの芯、にんじんの薄切りを茹でてからクッキー型で抜き、黒ゴマをつけています。
■与える量(給与量)の目安やアレンジ
今回のレシピ全量は約220kcalです。体重3㎏の成犬(避妊・去勢済み)なら、控えめながらもほぼ1日分のカロリーに相当します。主食としてではなくごはんの一部として、小型犬は1日に1〜2個を目安に与え、その分はいつものフードを減らして調整してください。体格や活動量に応じて調整してみてください。
また、バターを省けば約30kcalオフにできます。乳製品のコクは嗜好性アップに役立ちますが、もともと食欲旺盛なタイプなら無理に加えなくてもOKです。
さいごに
今回のレシピは、見た目もかわいいハロウィン仕様ですが、秋の寒暖差で弱りやすい胃腸をいたわり、換毛期の栄養補給にも役立つ一品です。
季節の変わり目は、お腹の調子に少し注目するだけで、シニア期の不調を防ぐことにもつながります。
普段から食材の働きを意識しながらケアを続け、イベント気分もぜひ楽しんでくださいね。
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